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No.1(独りのキャンプ)
6月に入って数日が過ぎた。サッカーが異常な盛り上がりをみせている。
それを他所に福島に釣りに出かける事にした。今シーズンはこれまでに
2度、子供と栃木の思川にいっただけだ。今回は、「ひとり行こう。」
朝、10時頃、福島へ向かう。昨夜の天気予報は外れ雨は降りそうにも
無い。
現場到着は午後3時、予定どうりだ。テント、テーブル、ターフを出し
てセットだけしてすぐにウエダーに着替え川へ下りる。
軽い緊張を感じる一瞬だ。何年経っても、何度経験してもこれだけは変
わることがない。
コンドルクイルをボディーに巻いたパラシュートフライを泡の筋に流す
と25cmぐらいのイワナがスーと追いパクりと喰った。「よし、久しぶ
りだ」と思った。しかし、竿はなんの抵抗もなく空を切ってしまった。
「あぁー、かけ損ねた。」とリーダーを見ると合わせ切れだ。
チペットを50cmほど取り替え釣り上がる。今度は、流真の脇で出るが
又しても抵抗のない合わせ切れだ。チペットのメーカーを変え6xにサイ
ズをアップ。その後は合わせ切れも無くなりサイズは小さいがおしなべて
良く釣れた。小雨が降り出すが雨具を着るほどでもない。2時間半ほど釣
り上がった所で落ち込みの上に8畳ほどの広さで水深が1メートルほどで
大石がいくつか沈んでいる。今日一番のポイントだろう。
数メーター手前で石の上に腰をおろしチペットを取り替える。交換するの
をおこたり何度かいたい目にあったことがある。以前だったらこんな時は
間違い無くたばこに火をつけるのだが現在は禁煙中。たばこの代わりにペ
ットボトルの玄米茶を飲む。今日、はじめて買ったのだが香りも良く変な
苦味も無い。渓流での水分補給は当分これで行こう。
「よっこいしょ!」つい声に出し立ち上がってしまった。
「歳とともに関節が弱るのも仕方のない事なのだろう。」と言い訳しなが
ら再度挑む。1投目を落ち込みの1m前方に静かに落とす。黒い影がスー
と毛ばりの横をとうり過ぎる。確かにいる。私は、少し間を置くために一
段下の右側のポイントに毛ばりを流す。頭の中は、もう一度流す落ち込み
の上のことばかり考えている。かなり時間をおいたとは思うのが 現実に
は5分と過ぎてはいないだろう。しかし、私はそれ以上待つことは、もは
や出来ない精神状態になっていた。
「投げる!」「ゆるやかに流れてゆく」毛ばりは流れ、落ち込みの肩口を
過ぎ下流に・・・「出ない!」「なぜだろう???」
ピクアップし再度キャスト。同じコースをもう一度流す。毛ばりがまた、
流れの肩口を落ち掛けた。その時イワナが反転し毛ばりを喰わえ、そのま
ま下流に走る。合わせた竿にぐっと重さがのしかかるような感じで伝わる。
イワナは、深淵に駆け込んだが不安感は無く反対に充実感が徐々に湧いて
来た。数分後には、この手の中に形のいいイワナが見られる。
ランディング ネットを持っていないので岸辺によせ手のひらにソ−ット
横にしてのせた。30cmほどの雌のイワナだ。手早くカメラにおさめ流れ
の緩やかな岸辺の水の中に入れじっくりと眺める。何度くり返しても飽き
る事のない私にとつて清福の一時だ。
「今日は、これでいい、ここで終わろう。」私は、下流に向かった。
テントにたどり着き椅子に腰掛けため息を一つ。腰を曲げシューズのヒモ
に手を掛け引きほどくが、そこで気が変わりクーラーの中の缶ビールを取
り出し一気に飲みほす。「あぁーーうまい。」
着替えて夕食の準備にかかろう。
朝食、昼食編
朝、5時半、テントから顔を出し様子を伺うと木立から山々の頂きまで霧
が立ちこめ 川のせせらぎが聞こえるのみだ。朝食を作るには早過ぎる。
昨日、あれだけいい思いをしたゆうのに、また、竿を振りたくなってしま
う。釣り人の性の様なものだろう。寝袋から抜け出しお湯をわかす。コー
ヒーを入れながらウェダーに着替える。以前はコーヒーも豆を引いたもの
で入れていたのだが最近はインスタンになってしまった。コーヒーよりも
ビールが主流になってしまったからだろう。
川に下り釣り上がって行く。このあたりは、次のえん堤まで落葉樹が川に
添うように続き森林浴を満喫でき、 体に溜った澱の様なものが静かに静か
にしみ出して行くような、そんな空気感の中で釣り続けた。えん堤までで
4、5匹と釣果はあまり良かったとは言えない。しかし、満足感は十分味
わえた。 10時47分。テントにもどろう。
着替えを済ませ遅い朝食の準備にかかる。いたって簡単でうまいイアリア
料理だ。覚えておくと役に立つと思う。材料は,ホールトマトの缶詰 1缶・
バジル 少々・バケット 1個 塩・コショウ・オリーブオイル以上。
まずはニンニクを2、3個(量は好みで)大きめにカット。ソースパンに
オリーブオイルを大さじ3〜5杯入れ低温でこげないようにニンニクの香
りが出るまで待つ。ここでこがしてしまうと風味がなくなる。
香りが移りオリーブオイルから泡が出るようになったらホールトマトの缶
をあけそのままソースパンに入れる。スプーンでかき回しオイルとトマト
を手早くなじませる。ここで塩、コショウで味付けを好みに調整する。風
味付けにあればウイスキー、白ワインなどを小さじ1杯ほどいれるといい。
ホールトマトに火を入れ過ぎると甘さが出過ぎるので注意。仕上がった時
点でバジルを4、5枚を1/2にカットして入れる。 バジルにはあまり火
をとうさないようにする。
ふだんはパンにこのトマトソースをぬりインスタントコーンスープで朝食
はすませる。 昼食は残りのトマトソースにパスタを湯がいて放り込みバジ
ルを追加してビールを1杯。 後は、夕まず目まで昼寝になる。
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